開花したシャクヤクを早速ドライフラワーに!

GWの旅行から3日振りに自宅に戻り、我がシャクヤク畑で満開に咲き誇るラテンドールと春の粧を見て息を飲み、絶句してしまったことは前回レポートしたとおり。

時間はもう夕方の5時を回っており、3日間の旅行で疲れ切っていたのだが、この見事な花々をこのまま放置はできないと考えた。

風も強かったし、このまま放置すれば萎れていく一方で、場合によっては風で花びらが散ってしまう心配があった。

そこで、思い切って剪定し、切り花として花瓶に挿すと共に、もう一つやりたいことがあった。

「ドライフラワー作り」である。シャクヤクに限らず、ドライフラワーは花が満開に咲いているときに作るというのが鉄則だ。

早く手を打つ必要があった。明日の朝では遅過ぎる。そう直感した。

スポンサーリンク

シャクヤクの花をそっくりそのまま保存したい

シャクヤクのドライフラワーは、昨年初めて作ってみた。

全くの見様見真似で、シャクヤクの花を勝手に逆さに吊るし放置したところ、そのまま立派なドライフラワーが完成した。

実に簡単で、特別な技術を求められることも全くなかったことが、不思議な位だった。それをおもしろがって、非常にたくさんのドライフラワーを作り、何とそのドライフラワーはあれから丸々1年が経過した今も、僕の目の前にあって健在だ。

吊るして作るドライフラワーへの不満  

去年たくさん作った一番オーソドックスな逆さに吊るして作るドライフラワーは、それはそれで味わいがあり、生花とは違う魅力があることはそのとおりなのだが、本音で言うとやっぱり不満があることは否めない

簡単に言うと、吊るして作る典型的なドライフラワーは、言ってみればシャクヤクの花のミイラみたいなものである。

大きさも全く違って、半分くらいのサイズになってしまうし、あの見事な色彩も失われてしまう。

形状も色も全く別物なのである。

あのシャクヤクの花を実際に目にしている人間としては、あのドライフラワーでは満足できない。

ミイラはミイラ。生花とは決定的に異なる

どうしてもあの姿・色のまま保存したい

ということで、僕はあの見事な、これ以上考えられないゴージャスな花を、そっくりそのまま保存したい

それを熱望することになった。

去年からそのことをずっと考えていた。今度咲いたら、何としてもあのままの形と色を保ったシャクヤクのドライフラワーを作る

これが僕の夢となって、今年の開花を迎えたわけだ。

方法がないわけではない

去年からそのことは分かっていたのだが、準備が間に合わなかった

スポンサーリンク

シリカゲルによるドライフラワー作り

それが乾燥剤であるシリカゲルを使ってドライフラワーを作る方法だった。

ネットで簡単に情報が得られる。

このシリカゲルを使う方法で作られたドライフラワーは、元の花の形状も色もそのまま残すことができるようだった。

去年は間に合わなかっただけに、今年は絶対にこの方法で理想的かつ完璧なシャクヤクのドライフラワーを作ってみようと固く決心していたのだ。

これが必要な道具一式。

シリカゲルを使ったドライフラワー作りに挑戦するのに必要な物品の写真
シリカゲルを使ったドライフラワー作りに挑戦するのに必要な物品。先ずはシャクヤクの花。シリカゲル。そして密閉ケース。

 

ご覧いただいたとおり、ドライフラワー用のシリカゲルと、密閉した容器(ケース)が必要となる。

シリカゲルはドライフラワー用のものが簡単に入手できる。

僕は全てネット(Amazon)で注文した。一袋に1kg入っているものを5袋も購入した。中には非常にきれいな青い砂状のサラサラとしたシリカゲルが入っている。

500gのものもあるが、シャクヤクのような大輪をドライフラワーにするには、シリカゲルはかなりの量が必要だと判断し、1kg入りを使うことにして、しかもそれを5袋。全部で5kgのシリカゲルを用意した。

スポンサーリンク

 

シリカゲルを使えばどこまで実現できるのか? 

こんなに大量にシリカゲルを買い込んだものの、僕が熱望するようなあの大輪のゴージャスなシャクヤクの花を、そっくりそのままドライフラワーとして保存するなんてことが、実現できるのかどうか、本当のところ分からない。

とにかく今年、試しにやってみて希望どおりに作れるのかどうか、実際に体験してみるしかない。そう決心して、準備してきた。

ドライフラワーにする剪定した直後のシャクヤク。開花したラテンドールの花2輪。
ドライフラワーにするために剪定したラテンドールの花2輪。まだ満開ではないが、満開になると大き過ぎてシリカゲル(乾燥剤)が大量に必要となってしまう。
ドライフラワーにするラテンドールと2輪と春の粧1輪。そしてシリカゲル(乾燥剤)5K(1K×5袋)
ドライフラワーにするラテンドールと2輪と春の粧1輪。そしてシリカゲル(乾燥剤)5kg(1kg×5袋)。
シリカゲルの袋を横にして写した写真。1K×5袋。
シリカゲルの袋を横にする。1kg×5袋。

スポンサーリンク

茎まで付けて残せるかが最大の課題

ネットなどで調べるとシリカゲルを使う方法では、茎の部分を切ってしまって、花そのものだけをシリカゲルに埋めるようにして作ることが分かってくる。

それでは僕は納得できないし、決して満足できない

つまりシリカゲルを敷き詰めた上に花の部分だけを置いて、その上から更にシリカゲルを被せるという方法なのだが、そうして作ったドライフラワーが、仮に僕が望むようなシャクヤクの花そのままの姿でドライフラワー化できたとしても、その立派な生の花と遜色のないドライフラワーをどうやって飾るのか?

花瓶に挿せなければ意味がない。僕はどうしてもそう考える。つまり花の下にはちゃんと茎が付いていることが絶対条件だ。

シリカゲルの袋の裏にドライフラワーの作り方が載っているのだが、その説明文でも、ネット情報でも、茎はドライフラワーの対象にしない、つまり茎は切ってしまって花の部分だけをドライフラワーにする前提なのだ。

そんなバカな!?

それじゃまるで首のコレクションじゃないか。首だけを飾るようなそんなドライフラワーは作りたくない。

それなら逆さ吊りにする普通のドライフラワーの方がよっぽどマシだと思ってしまう。 

だから僕はどうしても、ちゃんと茎が残っている花瓶に挿せるドライフラワーを作りたいのだ。

どうしたらいいのだろうか?

逆に言うと、どうしてシリカゲル法では、茎を含めてドライフラワーにできないのだろうか

そこが問題だった。

悩みの種は密閉ケースだった

一番の悩みは密閉ケースにあった。

シリカゲル法では、ドライフラワーにする対象物を砂状のシリカゲルの中に埋没させる必要があるようだった。

茎まで残すとなると、高さが必要となることは分かってもらえるだろう。シャクヤクの花は花そのものが非常に大きく、茎まで含めると20〜25cmは必要になる。

そこで、高さが25cm以上の透明な密閉ケースを探してみたが、これが中々なかった。その高さを求めると、ほとんど衣装ケースの大きさになってしまう。

そんな大きなケースで作ろうとすれば、どれだけシリカゲルがあっても足りない。膨大な量のシリカゲルが必要となってしまう。

スポンサーリンク

横に寝かせて作ればいいかもしれないが

垂直に立てて作るのではなく、横に寝かせて作ればいいのではないかとも考えた。

だが、シリカゲルの中に完全に埋めてしまう作り方をする中で、横にするということは、花の形を歪めてしまう、つまり潰れてしまうのではないか、と心配になる。

密閉の袋を使えないかと考えた

そこで発想の転換を図って、ハードな密閉ケースを使うのではなく、密閉できる袋を使うことができないかと考えるに至った。

ジプロックのようなものだ。

だが、あの大輪のシャクヤクの花を潰さずに袋に収めて、しかも密封するとなると相当に大きな袋でなければ間に合わない

そんな適当な袋があるだろうか?

お米の保存袋を使うことにした

こちらも色々と調べたが適当なものがなくて困り果てたが、最後はお米の保存袋に行きついた。商品名としては一応「ジッパー アルミ袋」となっている。

そのジッパーアルミ袋のサイズは大きなものもあって、10kg用の巨大な大きなものまであった。

こちらもkgでは到底イメージできないため、とにかく無駄になってもいいので、色々と注文して取り寄せてみた。

5kgでも安心できず、10kgの袋を何枚も購入した。

そのサイズなら大輪のシャクヤクの花もスッポリと収まることは間違いないが、高さのあるプラスチックの大型密閉ケースと同様に、シリカゲルの量が膨大に必要となりそう

というわけで、僕は開花時期を睨みながら、分からないままに様々なタイプの密閉グッズを購入しておいた

そして、遂に実際に試してみる日がやってきたわけである。

それがまさか3日振りに旅行から戻ってきた帰宅当日の夜になるとは、思ってもみなかったのだが。

スポンサーリンク

 

実際にどうしたのか?

初回の今年は試行的にやってみることにして、比較的小振りな花を選んでトライしてみた。

プラスチックの透明ケースを使う方式と、大型の米保存袋を使う方式といずれの方法もやってみた。

写真を見てもらおう。

密閉ケースを使う方式

先ずはプラスチックの透明密閉ケースを用いる方法からだ。

とにかくやってみるだけだと開き直って、好きなようにやってみた。

写真を見てもらうのが一番。百聞は一見にしかずという奴だ。

シリカゲルを密閉ケースに敷き詰める様子
シリカゲルを密閉ケースに敷き詰める様子。ケースが大きい(14ℓ)ため、ケース一杯にシリカゲルを投入するとなると、大量のシリカゲルが必要となる。
とりあえず深さが3㎝位になるようにシリカゲルを敷き詰める。
とりあえず深さが3㎝位になるようにシリカゲルを敷き詰める。
敷き詰めたシリカゲルを横から撮影。
敷き詰めたシリカゲルをケースの横から撮影。
敷き詰めたシリカゲルの上にシャクヤクの花を横にして置いた。
敷き詰めたシリカゲルの上にシャクヤクの花3輪を横にして置いた。普通は茎の部分は切除し花だけを置くようだが、僕はそれでは気に入らないので、横向きに置いて埋めることにした。
アングルを変えて撮影したもの。
アングルを変えて撮影。果たしてこんな方法でいいのか全く分からない。

 

完成後はどうしても花瓶に挿したいため茎を残すことが絶対条件だったが、さりとて茎を長くすればケースに高さが求められる。

横にする場合でも、長さが求められるため、残念ながら茎の長さは必要最低限した。

ご覧のとおりこの密閉ケースでは、横に寝かして作ることにしたわけだ。きっと花の形が潰れてしまうに違いない。

ハッキリ言ってこれは妥協の産物。今年はあくまで試行である。

横に置いたシャクヤクの花の上からシリカゲルを注ぎ、シリカゲルの中に埋没させる様子。
横に置いたシャクヤクの花の上からシリカゲルを注ぎ、花そのものを完全にシリカゲルの中に埋没させてしまう。
シャクヤクの花をシリカゲルの中に埋め込んでしまう様子のアップ。
少しズームアップさせた。果たしてこんな方法でいいのか自信がない。花の形が崩れてしまわないのか非常に不安。
完全に埋没した後の写真。シリカゲルしか見えない。
シャクヤクの花が完全に埋没した後の写真。シリカゲルしか見えない。シャクヤクの花3輪はこのシリカゲルの中に横たわっている。
横から撮影した写真。シャクヤクの花の姿は完全に消えた。
横から撮影。シャクヤクの花の姿は完全に消えた。シャクヤクはこの中に横たわっている。

スポンサーリンク

ジッパーアルミ袋を使う方式

横にして寝かせてシリカゲルに埋没させる方式では、どうしても花が潰れてしまうと心配で、立てて作ることも併せてやってまた。

その場合には、縦長でしかも自立する袋を用いるしかない。

先ずは春の粧の小振りな花を使うことにした。

別の容器でドライフラワー作りをするために用意した少し小振りな春の粧2輪。
別の容器でドライフラワー作りをするために用意した少し小振りな春の粧2輪。まだ満開にはなっていない。
アングルを変えて撮影した春の粧2輪。
アングルを変えて撮影。写真では何だか元気がなく萎れて見える。
別の容器はこれ。お米を保存する密閉袋。5K用。
これがジッパーアルミ袋。3㎏用。お米を保存するための密閉袋である。この袋の中でドライフラワーを作る試みだ。こんな方法はどこにも紹介されていない。

 

春の粧の小振りの花とは言っても、これだけのサイズがある。

手前に写っている春の粧を奥の密閉袋。
手前に写っている春の粧を奥の密閉袋に入れてドライフラワーを作ろうとするのだが、どうだろうか?
3K用の密閉米袋に春の粧の花2輪を入れ込んだ写真。袋の底にはそれなりの深さのシリカゲルが敷いてある。
3㎏用の密閉米袋に春の粧の花2輪を入れ込む。あらかじめ密閉袋の底にはそれなりの深さのシリカゲルが敷いてある。
密閉米袋に入れ込んだ春の粧2輪の上からシリカゲルを振りかける。花が完全に見えなくなるまでシリカゲルを被せなければならないが、もう手元にはシリカゲルがなかった。
ジッパーアルミ袋に入れ込んだ春の粧2輪の上からシリカゲルを振りかける。

 

花が完全に見えなくなるまでシリカゲルを被せなければならないのだが、もう手元にはシリカゲルが残っていなかった

本当に残念だった。シリカゲルは全部で5kgも用意したあったのだが、それでも足りなかった。

中途半端な作業となってしまった。これでは到底ドライフラワーは作れないのではないだろうか?

以上、そんな次第で、僕は疲れて旅から戻ってきた日に、夕飯も食べずにこの初めてのドライフラワー作りに没頭した。

シリカゲル法でも、逆さ吊りと同様に約1週間で完成するようだ。

つまり次の日曜日となる。さて、一体どうなるだろうか?

スポンサーリンク

何と丸1年前のドライフラワーは現在も健在!

この機会に昨年初めて作ってみた逆さ吊り方式によるドライフラワーが、あれからちょうど丸1年が経過して次の年の花が開花した今、どうなっているのかを見てもらう。

実は、まだ健在なのである。これは驚きだ。

本やネット情報では、3〜4カ月、長くても半年程度しかもたないとあったのだが。

2024.5.7(火)に撮影した1年前に作った夕映のドライフラワーの写真①。
2024.5.7(火)に撮影した1年前に作った夕映のドライフラワー。色は落ちてきたが、形の崩れなどは皆無だ。
2024.5.7(火)に撮影した1年前に作った夕映のドライフラワーの写真②。
作った直後とそんなに遜色がないように思われる。それにしても1年間持ち堪えたことに感動。
2024.5.7(火)に撮影した1年前に作った夕映のドライフラワーの写真③。
確かに色は悪くなってきたが、保存状態はビックリするくらい悪くない。
2024.5.7(火)に撮影した1年前に作った夕映のドライフラワーの写真④。
照明の当て方にもよるが、それなりに赤みは残っている。
2024.5.7(火)に撮影した1年前に作った夕映のドライフラワーの写真⑤。
大輪だった夕映のドライフラワー。色落ちはあるが、立派なものだ。
2024.5.7(火)に撮影した1年前に作った夕映のドライフラワーの写真⑥。
角度によってはかなり紅色が残っている。まさか1年もってくれるとは思っていなかった。
友人にプレゼントした1年前に作ったドライフラワーの写真①。同じく2024.5.7(火)に撮影したもの。
友人にプレゼントした1年前に作ったドライフラワー。同じく2024.5.7(火)に撮影したもの。こちらの方が色がしっかりと残っている。
友人にプレゼントした1年前に作ったドライフラワーの写真②。同じく2024.5.7(火)に撮影したもの。
友人にプレゼントした1年前に作ったドライフラワーの写真。同じく2024.5.7(火)に撮影したもの。しっかりと色も残っていて、写真で見る限り、作成直後とあまり変わらないような印象を受ける。
友人にプレゼントした1年前に作ったドライフラワーの写真③。同じく2024.5.7(火)に撮影したもの。
友人にプレゼントした1年前に作ったドライフラワーの写真③。2024.5.7(火)に撮影。ズームアップすると色がハッキリと分かる。
友人にプレゼントした1年前に作ったドライフラワーの写真④。同じく2024.5.7(火)に撮影したもの。
友人にプレゼントした1年前に作ったドライフラワーの写真④。2024.5.7(火)に撮影。この小ぶりなドライフラワーのかわいらしいこと。

 

この何ともかわいいお茶目な感じのドライフラワーが、まさか1年経ってもほとんど変わらぬ姿で残っているとは思わなかった。

作成から丸々1年が経過し、翌年のシャクヤクが咲いた後でも残っていることは驚嘆に値する。それでは作成直後の1年前はどんな姿だったのか。

スポンサーリンク

 

ビフォーアフターで確認してほしい

最後に、ビフォーアフターで見ていただこう。

これは、照明の違いで単純な比較ができないが、どうだろうか?

 

ほとんど遜色がなと言ってもいいのではないか!?

ドライフラワー作りについては、とにかく今年はお金もかけて(笑)とんでもない夢にトライしているので、今後も定期的にレポートさせていただく。

果たしてシャクヤクの花そのままにドライフラワーができるのかどうか?請う、ご期待!!

では、開花したシャクヤク満載の次回シャクヤク写真日記をどうぞお楽しみに!

 

おすすめの記事