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桜が満開となった週末に降り続く雨のイジワル
東京の桜が早くも3月22日(2023年)・水曜日に満開となった。史上最も早い満開だという。3年間に渡ったコロナ禍で、花見も碌にできなかった春がずっと続いていて、この3月はコロナの第8波も収束に向かう中、遂に花見が解禁。
桜の花を愛でることが禁止されていたわけではもちろんなく、この解禁は、桜の花の下でシートを敷くなどして飲食を伴う酒盛りのことを意味している。
そう。今年は3年ぶりに、桜の花の下での宴会が許されたのである。
3.22の水曜に東京では満開となったことを受けて、この週末の3月25日(土)~26日(日)の2日間が最高の花見、酒盛りになるはずだった。
それなのに、そんな気分に正しく水を差す降り続く雨。
週末に少し天気が悪くて、雨も時々降るというレベルではなく、関東ではこの週末の2日間、ずっと雨が降り続いて、ほとんど止むことがないという予報だ。
確かに今日は一日中ずっと雨が降り続き、今、こうして入力している25日・土曜の深夜も降り続いている。予報によれば明日も終日強い雨が降るという。
何てイジワルな雨なのだろう。満開を迎えた最初の週末にずっと降り続く雨。しかも気温も低く、花冷えそのものだ。この雨で満開の桜の花びらが散ってしまわないことを切に祈りたい。
首都圏からの人々の嘆きのため息が聞こえて来そうだ。経済的損失もいかばかりだろう。
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雨の中での撮影敢行も、悪くなかった
シャクヤクにもずっと冷たい雨が降り注いでいた。真っ赤な芽がぐんぐんと伸びてきて、茎となり、更に頭頂部の塊が、葉っぱとなって開こうとしているのが現在の現状だ。
これから葉っぱを広げ、その中から蕾が顔を出すタイミングなので、桜のように花が散ってしまう心配は全くない。それよりも一挙に成長を遂げているシャクヤクにとっては、恵みの雨なのかもしれない。
降り続く雨の中、撮影中止を決めたが
僕はこの週末、更に成長したシャクヤクを春の柔らかな光の中で撮影することを楽しみにしていたのだが、決して弱くない雨がずっと降り続く中、撮影が難しく、雨に濡れたシャクヤクの成長姿を写しても仕方ないと考え、撮影を中止して1週間延期しようと諦めていた。
だが、今回、ブログ配信しようと新たに企画した「シャクヤク栽培 写真観察日記」も発芽以来の撮り貯めた写真を使っての報告も、集中的にまとめて配信させてもらったことで漸く追いつき、今後はリアルタイムで日記を配信できるようになった最初の週末だけに、この週末にかける思いは強かった。
現役サラリーマンの撮影日は土日だけ
僕は現役のサラリーマンで、今の勤務先の病院は家と病院とのドアツードアでは毎日、往復約5時間もかけて通勤している。家を出るのは毎朝5:48で、病院に着くのは8時前。帰宅するのは定刻に帰れたとしても夜の8時前なので、平日には撮影できない。
暗いうちに家を出て、暗くなってから帰る。平日はシャクヤクを拝むことは全くできないのだ。過去の写真観察日記の撮影日は、全て土曜か日曜のいずれかとなっている。
この土日を通じてずっと降り続く雨は、桜のことを除いても、非常に恨めしかった。
だが、シャクヤクが最も成長著しい今、2週間も間を空けるなんてとんでもない。
この時期、2週間も吹っ飛ばして「観察日記」なんてどうして言えるんだ、そう思った。
こうしてシトシトと降り続く雨の中、撮影を敢行することにした。もちろん傘をさしてである。
濡れそぼるシャクヤクの凛とした佇まい
雨の中、改めて我が家のシャクヤクを見てみると、わずかの間に更に成長していた。そのスピード感には本当に驚かされる。
そして、雨に濡れそぼるシャクヤクに、実に品のいい凛とした佇まいを感じ、非常に嬉しくなった。
雨に濡れているシャクヤクも、実に美しい。上品な風情のある佇まい。極上の趣きがあった。
こうして雨の中でiPhoneを構える。悪くない。雨の日ならではの風情があって、これはこれで捨てがたいと心底思った。
僕の愛してやまないドビュッシーの「雨の庭」の趣きである。「版画」の第3曲目。
何だかむしろ、心がウキウキとしてきた。
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本日のシャクヤクの全容(3月25日・土)
何度も書いたが、シャクヤクはあの真っ赤な芽が地面を突き破って顔を出し始めると、その後の成長は驚くほど早い。真っ赤な尖った小さな芽が、ぐんぐんと膨らみを増し、その次には一斉に地中から大地に向かってググっと迫り出してくるかのように頭をもたげ始め、日々どんどん伸び始める。
気が付くと芽はいつの間にか茎に変貌を遂げ、更にスピードアップ。
前回日記(3.19)からの1週間。全ての株が力強く堂々と成長し続けている。
降り続く雨の中で撮影した写真で、報告していきたい。
下の写真が南側のシャクヤクを植えている土地の全体像。以前からこの土地の全体像は載せているが、これを見ると、全てのシャクヤクが一斉に大きくなって、一気に葉っぱを広げ始めていることが分かる。
なお、今後はこのシャクヤクを植えている狭い土地を「シャクヤク畑」と名付けることにしたい。
その「シャクヤク畑」の全体像を、色々な角度から撮影したので、眺めてほしい。
各株の成長具合
我が「シャクヤク畑」にある9つの株は、品種の違いと日当たりや風通しなど環境の違いもあって、発芽の時期はバラバラだったし、その後の成長にも大きな違いがある。
茎の伸び具合、葉っぱの広がり具合など様々だが、いずれの株も例外なく、元気に成長を遂げている。
「蕾」を多くの品種から発見
今週のトピックスは何といっても、「蕾」である。
前回も2つの品種から蕾を発見した報告をしているが、今週はそれが一段と進み、先週発見できた小さな蕾はどんどん大きくなってきて、更にその数も増えてきた。
そして、今週新たに別の品種からも蕾を発見することができた。
これには感動させられる。その蕾が雨に打たれている姿は最高の景色だ。
春の粧
「春の粧」はどんどん成長を進め、頭頂部の塊はいつの間にか完全に葉っぱを広げるまでになった。
その中に蕾をいくつも付けていることが判明。小ぶりな品種なのだが、蕾は大きく膨らんで来ている。
パッと見ただけでも、蕾が目に飛び込んでくる。
しっかりと蕾の数を数えると、7つ確認できた。これは楽しみだ。
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滝の粧
「滝の粧」は、全品種の中で最も成長が早く、今日の時点で完全に葉っぱが広がっているのが分かる。
驚きべきことは「蕾」。1週間前にも蕾は発見できていたが、それは真上からのぞき込むと分かるということだったのだが、わずか1週間でぐんぐんと大きくなり、今日はこの写真のように、真横から見てもはっきり蕾を確認できるレベルになっている。正直、驚いた。
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「蕾の秘密」① どのように大きくなるのか
シャクヤクの蕾は、最初は広がり始めた葉っぱの中心部分、あくまでも葉の付け根部分に付いているのだが、成長が進むと蕾の付いている茎部分、蕾を顔(頭)だとすると、首にあたる部分がどんどん長く伸びて来るのである。
蕾を乗せた首の部分がどんどん長く伸びてくる。つまり葉の部分とは離れて、蕾のついた首の部分だけが伸びて来るのである。
首が長く伸びると同時に、蕾そのものもどんどん大きく膨らんで来るのはもちろんだ。
つまり、シャクヤクの蕾は、どんどん大きく膨らんでいくと同時に、それを支える首の部分もどんどん長く伸びていくという両面で成長していく。
したがって、あの見事な花は、グーンと伸びた首の先で咲き誇ることになる。長い首の上に花だけが葉と離れた位置で咲くわけである。
だからこそ、シャクヤクの花はとりわけ美しい。「首長美人」といって、首が長いことは美人の不可欠の要素のように言われているが、正にシャクヤクはそれを地でいっている。
「立てばシャクヤク」の意味するところはそこにあると知ってほしい。
そういう目で、今日の「滝の粧」を見てもらうと、もう既に蕾を付けた部分の茎が長くなっている、つまり首が伸びてきていることが一目瞭然だ。
この首は、この後、もっと長く伸びてくる。
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ラテンドール
2月初旬に真っ先に発芽したラテンドールは、比較的ゆっくりと成長してきたが、前回から1週間、一挙に成長を早め、今日はこのとおり葉っぱを大きく広げ始めた。
あの印象的な頭頂部の大きく捻じれるかのような葉っぱの塊は、遂に広がり始めた。
そして、葉が広がり始めると、その付け根部分に蕾が顔を出してくるという順番。ここまで一挙に進んだ。
「蕾の秘密」② いつできる(付く)のか
シャクヤクを栽培して、非常に驚かされると同時に、おもしろいと思うのは、この「蕾」にある。
「蕾」は一体、いつできるのか?いつ付くのか?という疑問である。
これは去年、初めて花を咲かせてみて、良く理解することができた。
シャクヤクの蕾は、成長の過程でできるのではなく、何と最初からできている。
一体どういうことなのか?
真っ赤な芽が茎になるにつれて、その芽の先の頭頂部分が膨らんできて、頭でっかちになるのは写真のとおり。その大きな頭頂部はこの後広がる葉っぱの集合体、逆に言えば、大きな頭頂部が広がって葉っぱになる。
その頭頂部の塊が広がって葉になるときに、その中心部分に蕾が隠れているというのが事の真相!
言い方を変えると、シャクヤクの茎は葉っぱの塊を乗せて伸び続け、いよいよ葉っぱとして広がるまで、大切な蕾を包み込んでいたということだ。
だから、頭頂部が葉っぱに広がりを見せるとき、その中心部分から突然、蕾が出現することになる。
観察している側からすると、葉っぱが広がった時に、その中に大切な蕾が隠れていないか、それを何よりも気に掛けることになる。
蕾が付いていれば、葉っぱとして広がり始めると同時に、蕾を発見することができる。
つまり、成長の過程でできてくるものではなく、最初から蕾はできていて、未来の葉の中で守られているわけだ。成長して葉っぱが広がると同時に、大切に守られてきた蕾が外に顔を出すという仕組み。
蕾の発見とか言っているが、実は、頭頂部の葉っぱの塊が広がり始めると同時に、蕾の有無は直ぐに分かってしまう。
蕾の付いているのは、直ぐに蕾が顔を出し、中に蕾ができていないものは、葉っぱが広がった後、どれだけ待っても蕾が現れることは、決してない。
芽を地表に出した段階から、蕾の有無は決まっているのだ。
ということは、頭頂部の葉っぱの塊が広がり始めると同時に、そのシャクヤクが花を咲かせるかどうか、分かってしまうことを意味する。
何だか、少し冷酷な残酷な世界である。
下の写真はラテンドールの蕾を真上から撮影したもの。葉っぱがこれだけ広がり始めたので、蕾があるかどうか、直ぐに分かるのである。
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モーボクエン
あまり目立たなかったモーボクエンだが、ここまで成長してきた。芽が一つしか出なかったことが本当に残念。この葉の付け根部分に蕾が付いているのかどうか。
それはもう来週中にはハッキリするだろう。
相変わらず赤みが強い。
夕映 ① 南側
南側の夕映も前回の観察日記から1週間経って、茎どころか完全に葉っぱが開いている。そうはいっても、何となく全体的に小ぶりで元気がない。
雨に打たれて、葉が水滴で覆われている風情は悪くないが、実は、前述したとおりで、この夕映には蕾が一つも付いていないことが判明した。
よく見ると、非常に小さな蕾のような塊があるにはあるのだが、これは本当に蕾なのかどうか自信がない。
夕映 ② 北側(玄関側)
1週間前に11個も芽が出ていた北側の夕映は、ホンの1週間でここまで成長してきた。すごい勢いである。何とも力強い。
もう直ぐに葉っぱを広げそうで、その時点で蕾の有無が確認できる。南側の夕映には、ほとんど蕾が確認できないこともあって、こちらの夕映への期待が否が応でも高まってくる。
来週が非常に楽しみだ。
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麒麟丸
前回、最注目だった「麒麟丸」の最新の姿がこれ。
どうだろうか。1週間で一挙に背が伸びてきたが、相変わらずの圧倒的な勢い、何とも言えないすごい迫力に圧倒される。
これも来週には葉っぱを広げてくれそう。蕾はできているだろうか。付いているだろうか。
ソルベット
1週間前に3つに増えていた力強い芽が、今回は更に増えていて、全部で6つも顔を出している。倍増だ。これは嬉しい誤算だった。前回同様に力強く凛々しい。
ソルベットは大好きな品種。本当に今年は楽しみだ。
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サラベルナール
昨年植えたばかりのサラベルナールは、2つしか発芽してくれなかったが、このとおり非常に力強く成長している。少し背が低そうなのが気になっているが。
次回に続く。