「旭の海」のドライフラワーに挑戦した

既にレポート済みだが、ほぼ満開となったゴージャスなサザンカ「旭の海」の花が、あまりにも大きくて美しかったことから、何とかしてこのままドライフラワーにできないだろうか?と取り組んでみた。

11月24日の日曜日のことである。あれから本日(12.3・火)まで、ちょうど10日間が経過した。

シリカゲル法によるドライフラワー作りの日数としては、十分な経過日数だ。

しかも今回の対象は、花弁の極薄い「旭の海」である。もうすっかりドライになっていることは間違いないだろう。

後はどんな姿を現してくれるかである。

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今回は迷わずシリカゲル法を選択

ドライフラワーは我がシャクヤクを対象として数え切れない位たくさん作ってきており、僕はそれなりドライフラワー作りについては、経験を積んできと自負している。

一般的にドライフラワーを作るには、逆さに吊るして乾かす「ハンギング法」と、シリカゲルを使う「シリカゲル法」の2種類がある。

シャクヤクではそのどちらの方法でもたくさんのドライフラワーを作ってきたが、出来上がりは全く異なる。

一口にドライフラワーと言っても、ハンギング法とシリカゲル法とでは、出来上がったドライフラワーが全く別物

同じシャクヤクとは思えない程、姿が変わっており、衝撃を覚える程だ。

逆さに吊るして乾かすハンギング法では、花房がグッと縮んでしまって、元のシャクヤクの原形は留めない。色も形も大きく様変わりしてしまう。

ところがそのギュッと縮まった姿にも格別な味わいがあって、それはそれで捨て難い。

だが、元の花の姿と大きさ、色をそのまま残そうと思ったら、シリカゲルを用いるしかない。

シリカゲルを用いてドライフラワーを作ると、

① 茎や葉っぱを残すのが難しい

②横に寝かせて上からシリカゲルをかけることによって、花の半分が潰れてしまう

など、いくつかの重大なマイナス面があるのだが、今回挑戦してみたサザンカ、特に大輪でありながらその花びらは薄くて華奢という「旭の海」の花をドライフラワーにするに当たっては、シリカゲル法しか選択肢がなかった。

シリカゲル法の欠点は該当しない

実は、「旭の海」が逆さ吊りにそぐわないだけではなく、シリカゲル法によるマイナス面、欠点にそもそも該当しない単に注目してほしい。

先ず、茎を付けたままでドライフラワーにできないという致命的な欠点については、そもそもサザンカは草ではなく木なので、茎をドライの対象にするということ自体が考えられないのである。

したがって、最初から花の部分だけを切り取って、そこだけをドライにすることになる。

敷き詰めたシリカゲルの上に、花の本体部分を水平に仰向けに置いて、その上から静かにシリカゲルを振りかける、という最もありきたりの普通の方法で作ればいいことになる。

花弁があまりにも薄く、繊細の極致であることに関しても、シリカゲルの上に花を水平に仰向けに置いて、その上からシリカゲルをかけるという方法で、いわば薄い花弁をサンドウィッチのように優しく挟むので、花が潰れてしまうとか、曲がってしまうという心配もなさそうだ。

薄くても一重咲きであることが、却って簡単にドライフラワーを作ることのできるメリットとなる。

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シリカゲルでそのとおりにやってみた

ということで、先週の日曜日(11.24)、シリカゲルを用いて、そのとおりにやってみた。

前回既に写真で見てもらったとおり、今回、ドライフラワーにしようとしたのは「旭の海」の3輪のみ。

いずれも枝(茎ではなく木の枝)から花の部分を切り離し、ドライフラワーに漬け込んだ。

敷き詰めたシリカゲルの上に3つの花を仰向けに置いて、その華奢な花弁の上に、上から静かにシリカゲルを振りかけて、サザンカの花をシリカゲルの中に埋没させていく。

既にレポート済みのシリカゲルに漬け込んだサザンカの花の写真
既にレポート済みのシリカゲルに漬け込んだサザンカの花。3つの花をシリカゲルの中に埋没させた。
既にレポート済みのシリカゲルに漬け込む過程の写真。水平に仰向けで横にしたサザンカの花に優しくシリカゲルをかけ、埋没させていく。
既にレポート済みのシリカゲルに漬け込む過程の写真。水平に仰向けで横にしたサザンカの花に優しくシリカゲルをかけ、埋没させていく。最後は花が完全に見えなくなるまでシリカゲルをかけ、埋没させる。

 

あれから10日間が経過。乾かす日数に不足はない。元々薄い花弁の一重咲きであり、花の数も3輪だけ

茎も葉っぱも一切なく、あくまでも薄い一重の花弁だけなのである。1週間でも十分だっただろう。

果たしてどうなっているであろうか?ワクワクドキドキが止まらない。

このレポートは、まだシリカゲルの中からサザンカの花を取り出す前に、結果を知らない状態で書いている。

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結果はこのとおり

ケースの蓋を開けて、シリカゲルに埋もれた(漬け込まれた)サザンカの花を掘り出していく。興奮の一瞬だ。

さて、どうなっているのか?

サザンカ「旭の海」が漬け込まれているケースとシリカゲルの写真①
サザンカ「旭の海」が漬け込まれているケースとシリカゲル①。この中にサザンカの花が3輪埋め込まれている。
サザンカ「旭の海」が漬け込まれているケースとシリカゲルの写真②
サザンカ「旭の海」が漬け込まれているケースとシリカゲル。ズームアップしてみても、全く分からない。完全に埋まっている。
シリカゲルの中からサザンカを広い上げる。細かい砂状のシリカゲルを少しずつ、新聞紙に移していくと、サザンカが少し顔を出してきた。
シリカゲルの中からサザンカを広い上げる。細かい砂状のシリカゲルを少しずつ、新聞紙に移していくと、サザンカが少し顔を出してきた。
ケースを傾けてシリカゲルを新聞紙に移していくと、中からサザンカが姿を現してくる。ドライフラワーとのご対面となる。
ケースを傾けてシリカゲルを新聞紙に移していくと、中からサザンカが姿を現してくる。ドライフラワーとのご対面となる。
シリカゲルの中からすっかり姿を現したサザンカのドライフラワー。感動的な一瞬。
シリカゲルの中からすっかり姿を現したサザンカのドライフラワー。感動的な一瞬!
シリカゲルの中からこんな感じでドライフラワーが姿を現す。しっかりドライフラワーとなっていた!
シリカゲルの中からこんな感じでドライフラワーが姿を現す。しっかりドライフラワーとなっていた!

 

ああ、結果はこのとおり!

素晴らしい出来栄えだった。驚いた。3つとも完璧なドライフラワーとなっていた。

シリカゲルから取り出して、新聞紙の上に置いた3輪のサザンカのドライフラワー。ちゃんとドライフラワーになっていた。
シリカゲルから取り出して、新聞紙の上に置いた3輪のサザンカのドライフラワー。ちゃんとドライフラワーになっていた。
シリカゲルから取り出した直後のドライフラワーとなったサザンカの花①
シリカゲルから取り出した直後のドライフラワーとなったサザンカの花①
シリカゲルから取り出した直後のドライフラワーとなったサザンカの花②
シリカゲルから取り出した直後のドライフラワーとなったサザンカの花②
シリカゲルから取り出した直後のドライフラワーとなったサザンカの花③
シリカゲルから取り出した直後のドライフラワーとなったサザンカの花③
シリカゲルから取り出した直後のドライフラワーとなったサザンカの花3輪を並べてみた。
シリカゲルから取り出した直後のドライフラワーとなったサザンカの花3輪を並べてみた。

 

薄い花弁のそのままで、曲がっていたり、傷ついているものもない。実に見事なもの。

本当にここまでうまくできるとは思っていなかった。期待以上の見事なドライフラワーが出現した。

先ずは写真を見ていただこう!

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アッと驚く感動的なドライフラワーの出現!

完成したドライフラワーとなったサザンカの花を手で持って撮影した写真①。茎は取ったとは言ったが、5センチ程、枝を残しておいたので、その枝を持っている。
ドライフラワーとなったサザンカの花を手で持って撮影。茎は取ったと書いたが、枝を5センチ程、残しておいたので、その枝を持っている。
完成したドライフラワーとなったサザンカの花を手で持って撮影した写真①。花の裏面。2枚だけ残した葉っぱもすっかり乾いて、濃い緑はそのまま温存できた。茎は取ったとは言ったが、5センチ程、枝を残しておいたので、その枝を持っている。
ドライフラワーとなったサザンカの花の裏面。3枚だけ残した葉っぱもすっかり乾いて、濃い緑はそのまま温存できた。茎は取ったと書いたが、枝を数センチ残しておいたので、その枝を持っている。
完成したドライフラワーとなったサザンカの花を手で持って撮影した写真②。茎は取ったとは言ったが、5センチ程、枝を残しておいたので、その枝を持っている。
ドライフラワーとなったサザンカの花を手で持って撮影②。茎は取ったと書いたが、5センチ程、枝を残しておいたので、その枝を持っている。
少しズームアップさせてみた。
少しズームアップさせてみた。かなり美しい出来上がり。華奢だった花弁もしっかりしている。
完成したドライフラワーとなったサザンカの花を手で持って撮影した②。花の裏面。2枚だけ残した葉っぱもすっかり乾いて、濃い緑はそのまま温存できた。茎は取ったとは言ったが、5センチ程、枝を残しておいたので、その枝を持っている。
ドライフラワーとなったサザンカの花の裏面。2枚だけ残した葉っぱもすっかり乾いて、濃い緑もそのまま温存できた。
少しズームアップさせてみた。
ドライフラワーとなったサザンカの花③。かなり美しい。細かい黄色い雄蕊も1本1本、かなりしっかりしている。
完成したドライフラワーとなったサザンカの花を手で持って撮影した③。花の裏面。2枚だけ残した葉っぱもすっかり乾いて、濃い緑はそのまま温存できた。茎は取ったとは言ったが、5センチ程、枝を残しておいたので、その枝を持っている。
ドライフラワーとなったサザンカの花の裏面③。3枚だけ残した葉っぱの濃い緑も嬉しい。
完成した3輪のサザンカのドライフラワーを横に並べてみた。
完成した3輪のサザンカのドライフラワーを横に並べてみた。
ドライフラワーとなったサザンカの花を真上から撮影。ピンクの花弁と黄色い雄しべ、濃い緑の葉っぱと3色が見事に残された。
ドライフラワーとなったサザンカの花を真上から撮影。ピンクの花弁と黄色い雄しべ、濃い緑の葉っぱと3色が見事に残された。
完成した3輪のサザンカのドライフラワーを横に並べてみた。縦に並べて撮影した。
完成した3輪のサザンカのドライフラワーを横に並べてみた。縦に並べて撮影した。
3つの花の中では、一番開花が遅れていた花。花弁が完全に広がってしまう前の、花弁の丸まりがとてもいい感じだ。
3つの花の中では、一番開花が遅れていた花。花弁が完全に広がってしまう前の、花弁の丸まりがとてもいい感じだ。

 

この素晴らしさはどうだろう!?

あのティッシュのようだと形容した非常に薄い一重の花弁が、乾いたことによって、思いの外しっかりと固くなって、少し力強ささえ備えている。

何といっても中央の黄色の雄しべがすごい。まさかあの細かいものがここまで精緻にそのまま保存されるとは思っていなかった。驚きだ。

本当に感動させられた。全く想定外の出来栄えだった。

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新たなドライフラワーコレクション誕生

12月に入ったにも拘らず、我が家には未だに5月に咲き誇ったシャクヤクのドライフラワーが、たくさん部屋の中に飾られている。

ハンギング法で作られたものも、シリカゲル法で作られたものも。

そこに新たに、今できたてのサザンカのコレクションが加わった。シャクヤクのドライフラワーとは随分と違うが、これはこれで非常に魅力的だ。シリカゲル法で作ったにも拘わらず、僕の読み通りに、花が半分潰れてしまうこともなく、非常に美しく、理想的に出来上がった。

新たなドライフラワー・コレクションの誕生だ。

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白い一輪が開花していた

追加で、もう一つ別の品種のサザンカの開花状況について、緊急報告をしておきたい。

僕がサザンカの開花状況を確認することができるのは、週末の土日に限られる。次回レポートは直近で12.7の土曜日になってしまうのだが、それまでどうしても待てない、直ぐに確認したい蕾があったのだ。

それが例の我が家で唯一の白い花のサザンカ。

先週末のレポートでも、白い花を咲かせる唯一のサザンカの木に付いた、これまた唯一の白い蕾を最後に見てもらった。蕾はかなり膨らんできて、頭頂部が開き始めていた。

この写真だった。

この蕾の状態を見ると、どう考えてもこの後、1~2日で開花することは容易に推定できる。逆に言えば、次の土曜日時点ではすっかり開花してしまって、下手をすると萎れ始めてしまうかもしれないと心配でたまらなかった。

で、月曜日の夜に思い切って決行した。帰宅後の夜の8時過ぎに、真っ暗な庭に出て、フラッシュ(ストロボ)を焚いて撮影してみた。

暗がりの中でも近づくと、この白い花は「咲いているな」というのは伝わってきたのだが、とにかく暗いので実態は良く分からない。

で、フラッシュで撮影した写真がこれだ!

どうだろう!?もうビックリした。こんなに綺麗に咲いていた

スマホの写真を見て、暗闇の中で、思わず「すごい!何て綺麗なんだ!」と声を上げてしまった。

夜の8時過ぎに暗闇の中で撮影した白い花のサザンカ①
夜の8時過ぎに暗闇の中で撮影した白いサザンカ①。綺麗に撮影できた。
夜の8時過ぎに暗闇の中で撮影した白いサザンカ②
夜の8時過ぎに暗闇の中で撮影した白いサザンカ②。可憐な八重咲だ。向かって右下にある蕾は別の木のもので、赤い花である。

 

これが1輪だけしかないことが残念でならない。今度の土曜日にはもう萎れ始めているだろう。

夜間に決定的な瞬間を撮影できたことは嬉しいが、どうしてもっとたくさん蕾を付けてくれないのかと恨めしくも思えてくる。

次回の開花レポートも、どうかお楽しみに!

 

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