目 次
10月 シャクヤクの植え付けの時期が到来
いよいよ10月も下旬となって、来春の開花を見込んで、シャクヤクの手入れをする季節の到来だ。
手入れには、大きく2つの作業がある。
先ず最初の作業として、花が散った後で半年近く放置してきた花後の葉っぱと茎の伐採である。これは既に配信させていただいたとおり2週間前の10.13(日)に作業を済ませたばかりである。
もう一つの作業としては、新たな品種の植栽をするなら、正にこの時期となり、例年、この時期になるとホームセンターなどの園芸コーナーにシャクヤクの苗が売られ始める。
我が家には既に10種類のシャクヤクが植え付けられており、スペース的にもこれ以上の植え付けは極めて困難なのだが、どうしてもこの時期になると、現在、我が家にはない珍しい品種を植え付けたくなってしまう。
昨年も「かぐや姫」ともう1種類を植栽
去年はあの巨大な花を誇る「かぐや姫」を植え付けた。異様なまでの大きな段ボールで届いたレポートはこちら。
「かぐや姫」の植え付けの前に、カインズホームで見かけた「Dr.アレックスフレミング」の芽の姿に一目惚れして、想定外に購入してしまったこともレポート済みだ。
去年は結局2種類の品種を植え付けた。かぐや姫を植え付けるにあたっては、既に根付いていた「滝の粧」を抜き出して代わりに移植した。それもこれもとにかく新たに植え付ける土地というかスペースがないことが最大の要因だった。
「Dr.アレックスフレミング」は仕方がないので、無理だと承知しつつも、既に植えてある品種の間に割り込むように植えた。これは将来のことを考えると、決して望ましい方法ではない。
シャクヤクはしっかりと根付くと地下の根っこ、いわゆる株はかなり大きくなって、一つの株でもかなりの面積を必要とする。
分かっているのだが、土地のスペースがないので、そうせざるを得なかった。
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なのに黄色いシャクヤク「楊貴妃」を購入
既に予告させてもらったとおり、僕は黄色い花のシャクヤクに憧れて、来年は我が家でも何としても黄色い花のシャクヤクを咲かせてみたいと熱望し、今秋植え付けてみようと先日、ネットで専門業者に注文した。
我が家の庭にはもう植え付けるスペースなんてないのに、一体どうするつもりなのか?
楊貴妃の苗が届いたら、どこに植えるんだ?とずっと悩み続けていたのだが、「楊貴妃」の苗は思っていたよりも早く届いてしまった。
決断の時、迫る。答えを出さなければならない。
今回は、土地がない中での新たなシャクヤクの植え付け大作戦だ。その四苦八苦の植え付けレポートである。
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待望の黄色いシャクヤク「楊貴妃」が届く
植え付けのスペース確保の話しの前に、そもそも「楊貴妃」の苗が届いた際の思わぬエピソードに触れなければならない。
待望の黄色い花のシャクヤク「楊貴妃」は、思っていたよりも早く配送された。元々の案内では11月に入ってから届く予定だったのだが、1週間以上早い10月25日(金)に届いた。
この日は家族絡みの所用があって有休をもらっていたので、最高のタイミングだった。
僕はこの休日に、家族の所用の間隙をぬって、「楊貴妃」のためのスペース確保と土地作りをやるつもりだった。その作業の準備を始めようとする矢先に「楊貴妃」はやってきた。
「ピンポン」とドアホンが鳴り、モニターをのぞくとクロネコヤマトの配達員の姿が見えた。
直ぐに玄関を開けて対応しようとすると、いつもと様子が違う。
良く見かけたことのあるヤマト運輸のドライバーが、細長い段ボールを差し出しているので、それが待望の「楊貴妃」の苗だと直ぐに分かった。
だが、ちょっといつもと様子が違って、ドライバーが申し訳なさそうな表情をしている。
一体どうしたんだろう?何かあったのか?
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ヤマト運輸がまさかの配送トラブル
まさかのクロネコヤマトの荷物の取り扱いトラブルだった。「運ぶ際にミスをしてしまったので、よろしければ中を確認してほしい」と言う。
ドライバーが言うには、「これは立てて運ばなければならなかったところ、横にして運んでしまった。植物の苗の様で、中でひどい状態になっている可能性がある。今、中を開けて確認してほしい」とのこと。
見れば本当に細長い段ボール。良く見ると、その細い段ボールの先の方にシールが貼ってあって、こちらを上にするように指示があった。
これをクロネコヤマトの配送員は、指示通りに立てて運ばず、横にしてしまっていたのだが、ちょっと分かりにくい。これは見落としてしまう危険性が高そうだ。
ヤマト運輸のようなしっかりとしたプロの運送屋がそんなミスは困るのだが、状況からあまり厳しく怒る気にはなれない。梱包した園芸屋の方にも問題がありそうだ。
いずれにしても、そんな致命的なことにはなっていないだろうと高をくくって、慌てて段ボールを解体して中を確認する。すると、かなり悲惨な状態となっていた。
立てて運ばなければならないシャクヤクの苗の入った4号ポットが真横になっており、中の土が外に散乱して、形が崩れてしまっていた。「これは酷いな」というのが第一印象で、思わず声に出してしまった。
ポット(ビニールでできている鉢のようなもの)の中の土が3分の1以上、ポットから外に出ており、肝心のシャクヤクの苗がむき出しになっていた。
その苗の新芽が黄色でビックリしてしまったのだが。こちらは心躍る驚嘆だったのだが。
百聞は一見に如かず。写真を撮っているので、見てもらおう。
ドライバーは「どうしましょう?」と非常に申し訳なさそうにしている。僕も困ったもんだと思いながらも、漸く届いた非常に珍しい品種である「楊貴妃」を、これはダメだから別のものをと言ったところで、簡単に翌日に届くというものではなく、こんな代替性が効かないものを突っ返すわけにもいかず、そのまま受け取ることにした。
クロネコヤマトのドライバーは大変に申し訳なさそうにしており、「今後は十分に気を付け、再発防止に努めます」と言うので、それ以上は苦情を言う気にはなれなかった。
苗の入ったポットが横になって運ばれたことで、多量に外に零れ落ちた土を、元に戻さないといけなかった。
やるべきことは簡単だった。段ボールの中に落ちた土を全て元のポットの中に戻して、むき出しになった楊貴妃の苗を包んでやることだった。
どうせこの後、直ぐに庭に植え付けることになるので、それほど神経質になっても仕方がなかった。
ああだこうだ言っても今更、始まらないので、できるだけ早く庭に受けつけることが一番有効だと考え、気を取り直して、急いで植え付けを実行することにした。
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新たに2種類の品種も購入
今回、黄色のシャクヤクの「楊貴妃」だけではなく、更に2種類の新しい品種を植え付けた。狭くてスペースがないと嘆いているのに、更に2品種を増やすということが、我ながら理解できない。ほとんど狂気の沙汰。シャクヤクに憑りつかれているんじゃないか。
自分で自分の首を絞めていることは明らかだった。
その新しい品種は、いずれもカインズホームの園芸コーナーで見つけたものだった。
「波の華」と「火祭」という今まで聞いたことのない品種だった。
だが、品種名こそ異なるものの、「波の華」は写真を見る限り、どう見ても「ラテンドール」そのものだ。白地の花の頂点に紫色の一筋が入るところも全く一緒である。
一方の「火祭」は典型的な赤い色の八重咲で、こちらは「夕映」とそっくりだった。
一体どこに植えるのか?
繰り返し書いているように我が家にはもう新たにシャクヤクの苗を植え付けるスペースはどこにも残っていなかった。
だというのに、黄色の「楊貴妃」だけではなく、「波の華」と「火祭」の二つも加わって、結局3つの新しい品種の株を植え付ける必要があった。
一体どこに植えたらいいのか?
一つだけ方法(手段)が、なくはなかった。
既存のスペースにはどこにも植えられないということになれば、方法は一つだけ。庭の中のどこかに新たな植え付けスペースを作り出すだけだった。これだってそもそも無理難題だったのが。
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とにかく狭くて土地に余裕がない
現在8種類の品種が植えてある南側(ベランダ側)の、僕が「シャクヤク畑」と名付けている部分を、もっと耕して拡大することはできなくはなかった。
だが、これも植え付け部分を拡大するとなると相当に面倒くさい作業が待ち受けている。防草シートを切断して、たくさんの大きな庭石を移動させて、固い土地を掘り起こさなければならない。これは相当しんどい作業だ。
加えてこの南側のシャクヤク畑は、道に面しておらず、家族以外にシャクヤクを見ることが想定できない。
今後もっとシャクヤクを増やすなら、多くの人の目に触れる道路に面した方に拡大させたいという思いが強かった。
今回は玄関側(北側)に植えることに
そこで今回は、現在2種類しか植えていない玄関側(北側)に植える決断をした。
実はこちらはベランダ側よりも庭が狭く、その狭い庭に大きなサルスベリやらナンテン、サツキ(つつじ)が植えてあって、新たなシャクヤクを植えるスペースなど本当に考えられなかった。
しかも先日レポートさせていただいた紫色のサルスベリもここに植えられている。
それを何とかスペースを確保しようと、ナンテンやサツキをギリギリまで刈り込んで、地中の根っこも思い切ってガンガン伐採した。
下手をするとみんな枯れてしまうかもしれない。それならそれで仕方ないと開き直っていた。
本当に猫の額とはこのことだ。しかもこの北側の庭には、更にとんでもない問題点があった。
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隠れている排水口を明確に
実はこの狭い庭には、ほぼど真ん中辺りに下水の排水口があったのだ。分かっていながら普段はその蓋の部分は地中に隠れていて、蓋の上に土が被っていて上から見ても全く分からない。その上に植物が生えている状態だった。
かなり以前にその事実を知ったのだが、何十年間もそれを開けたり、確認することなどは全くないため、いつのまにか忘れてしまって、蓋の上にはしっかりと土が被り、その上にはバラが咲いていた。
これにはまいった。
今回の植え付けを契機に、その排水口の部分はしっかりと分かるようにして、今後一切、土を被せないようにしようと決心した。
先ずは勝手に生えてきたバラをベランダ側の片隅に移植した。これは枯れてしまっても仕方ないと覚悟の上での移植だった。
そして苦労して根っこなどを伐採して、下水の排水口の蓋を見えるようにした。
ということは、狭い猫の額が更に狭くなって、シャクヤクを植え付けることのできるスペースは非常に細長い限られた土地になってしまうことを意味する。
こんなことで、本当にシャクヤクは成長してくれるのだろうか?
課題は多い。不安も多い。
だが、そんなこんなと色々なハンディを背負っているが、思い切って今回は、ダメもとでも仕方ないと腹を括って、玄関側に植え付けることにした。
既に植えられている「夕映」と「ソルベット」の領分を侵すこともできない。本当に狭い部分に植え付ける必要があった。
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庭(土地)の改良作業
シャクヤクを新たに植え付けるに当たっては、先ずはスペースの確保だが、スペースさえあればいいということにはならない。
土地をシャクヤクが成長するに相応しいように、還元すればシャクヤクがこの土地でちゃんと成長してくれるように、土地を改良する必要があるのだ。
先ずは土地を掘り起こして、土の性質を改良してやる必要がある。僕はしょせん園芸のド素人なので、専門的なことは分からないが、一番心がけていることは水捌けを良くすることだ。
そのためには土地を柔らかくして、下の方には鹿沼石などを敷き詰めて水捌けを良くする必要があった。
①土地を掘り返す(50~60センチ)
②掘った底に鹿沼石などの水捌けを良くする石などを敷く
③固い土ではなく、柔らかい土をかける
④栄養分の良い栽培用の土や腐葉土などで埋める
⑤そこに元々の土を戻して、できるだけそれらを混ぜ合わせる
大体、こんな工程作業だった。
元々の土地とどれだけ変わったかというと、50~60センチほど掘った底に鹿沼石などを敷き詰め、その上には色々な栄養素が高い柔らかな土を既存の土を混ぜ合わせて柔らかく、水捌けを良くしたというだけだ。
元々の土に新たな栄養分の高い土類を加えたことになるので、全体的には土地がうず高く盛り上がることになる。畝のような感じになるわけだ。
そこに穴を掘って、シャクヤクの苗を植え付けて終了となる。もちろん、これが最後の一番大切な過程となる。
その後の総仕上げとして肥料として油粕を一番上に撒いて終了となった。
全工程でちょうど2時間ほどかかったが、かなり効率性は高かったと思う。
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我が家のシャクヤクの品種の数
なんだかんだで、新たに3つの品種を植え付けたことで、我が家には何時の間にか相当の数のシャクヤクの品種、苗が植えられていることになった。
ここで整理をしてみる。
ベランダ側と玄関側を合わせて、全部で13種類のシャクヤクが植えてあることになる。そのうちの2種類は同じ品種なので、12種類の品種の13株というのが正確だ。
南側(ベランダ側)に8種類
①春の粧 ◎ 毎年、非常にたくさんの花を咲かせてくれる
②ラテンドール ◎ 毎年、非常にたくさんの花を咲かせてくれる
③麒麟丸 ◎ 毎年、非常にたくさんの花を咲かせてくれる
④夕映 〇 今年は僅か1輪しか咲いてくれなかったが、その一輪が非常に立派な大きな花だった
⑤サラベルナール ✕ 今年は1輪も咲いてくれなかった
⑥モーボクエン △ 今年は遂に立派な花が1輪だけ咲いてくれた
⑦かぐや姫 ✕ 芽は直ぐに出てきたが、途中で生育が完全に止まってしまった
⑧Dr.アレックスフレミング △ 小さな花が1輪咲いてくれた
北側(玄関側)に5種類
①ソルベット ◎~✕ 何故か今年は一輪も咲かなかった。去年はそれなりに咲いてくれた
②夕映 ◎ 毎年、非常にたくさんの花を咲かせてくれる
③楊貴妃(新)
④波の華(新)
⑤火祭(新)
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後は2月末の発芽を待つばかり
こうして我が家には全体で13種類(2つは同種類)のシャクヤクが植えられていることになった。
既に完全に地下の株が充実して、毎年たくさんの豪華な花を咲かせてくれる品種もあれば、昨年は一輪も咲いてくれなかったものもある。
今年植え付けた3つの品種は、来年咲くことはないだろう。
そんな色々なレベルの品種があるが、それらはいずれもこぞって2月の末には新芽が地表に現れてくるはずだ。それを楽しみに待つことにしたい。
今からワクワク、ドキドキが収まらなくなる。